リユース革命

トレンド / サステナビリティ
Michael Blann
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Reya Sehgal
12月 17, 2021
「リデュース、リユース、リサイクル」は、私たちの多くが幼少期に学んだキャッチーな環境スローガンです。これは消費を減らし、新しいものを買うのではなく再利用し、処分したいものはリサイクルしていく、という考えです。広告業界は長年にわたり、消費を減らすよりも増やすことを唱え、商品が飛ぶように売れ、企業がかつてないほど厳しい競争にさらされるのを助長してきましたが、人類が気候変動に及ぼす影響を軽減するよう求める声によって、アメリカ国内の購買者は新たな現実を受け入れることを余儀なくされています。消費の選択によって、私たちは地球規模のごみ問題にどう取り組んでいけるでしょうか? 年々盛んになっているのは、単純に、長持ちするように作られたものを再利用(リユース)、再循環させるという方法です。

DepopやThredUpのようなオンライン再販プラットフォームの成長により、若年層のアメリカ人(Depopのユーザーの90%は26歳以下であり、ミレニアル世代は中古品を主に購入すると回答する割合が最も高いグループ)は中古品経済に関心を向けています。1  "近藤麻理恵(こんまり)効果"による不要品の寄付/再循環の促進と、再販市場におけるオンライン起業の容易さ、そしてあらゆる層の人々にとっての価値の重要性の間で、中古品は意識の高い消費者にとって持続可能なモデルを提示しています。2  ThredUpは、シェアリングエコノミー(共有経済)はZ世代にとっては当たり前の習慣であると報告しています。彼らはベビーブーマー世代と比較すると、所有権を一時的なものだと考える傾向にあり、それに応じて購入前に衣類のリセールバリュー(再販価格)を熟考する傾向がベビーブーマー世代より165%も高いといいます。3  そして、この行動の原動力となっているのは、良い経済観念だけではありません。アメリカ人の80%は、衣類の寄付や譲渡はサステナブルな行動であると考え、59%は不用品の販売はサステナブルであると考えています。4  
繊維廃棄物は、アメリカ国内だけでなく世界中で大きな環境問題となっています。アメリカでは繊維製品の85%が捨てられており(そのうちの多くは処理のために海外輸出されている)、リサイクルへと回されるのは15%以下です。新品ではなく古着を買うことで、二酸化炭素排出量は1人あたり82%削減することができ、使用する水の量も新しく衣料品を作るのに必要な量の2%以下に抑えられます。6  これらの理由から、ファッション業界ではリーバイスなどの大手ブランドがリサイクルプログラムを立ち上げたり、その他のブランドが新商品にリサイクル素材を使用することを約束するなど、循環型/再販経済への移行が推進されています。7

VisualGPSのデータは、こうしたリユースのトレンドを裏付けています。アメリカ人の3分の1以上が、新品を買う代わりに、リユース、リペア、あるいは中古品を購入するなどしています。この1年間で、若者たちの感覚は大きく変わりました。Z世代とミレニアル世代は現在、2021年初頭と比較して中古品をリユース・購入する傾向が66%高まっており、行動の変化が小売分野に影響を及ぼすスピードを示しています。ゲッティイメージズのお客様も節約や中古品経済への関心を高めている一方で、リユースや衣類の寄付、リサイクルショップ、循環型経済に関連する検索は、消費者需要に見合うほど上昇していません。大量消費主義や小売に関連するビジュアル素材のうち、倫理的消費に焦点を当てたものは2%以下で、古着の購入やオンラインでの古着販売、あるいは既存品をエキサイティングな新しいアイテムにアップサイクルするなど、サステナブルなファッションに焦点を当てたものはわずか1%に過ぎません。
アンティークショップからガレージセール、修理済みのテクノロジー製品、そして古本屋まで、リユースはファッション業界以外にも存在します。例えば中古車市場ではパンデミック中に需要が急増し、供給不足によって価格が24%上昇しました。8 eBayやMattelのようなブランドは、不用品の販売やおもちゃのリサイクルを人々に促しています。9 また、同じく近年人気が急上昇しているアナログレコードに関しては、新品よりも中古の方が1.5倍も売れやすいといいます。10 重要なのは、中古市場は幅広い価格帯の購買層が利用できるため、あらゆる所得レベルの人々に経済的かつ環境的に持続可能な選択肢を提供しているという点です。

中古品経済に関連するビジュアルを取り入れることで、大手ブランドと意識の高い消費者の両方に語りかけ、日常的に繊維廃棄物の問題に取り組み、より地球に優しい選択を促すことができるのです。
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