Visual GPS:リアリティ

トレンド / リアリティ
Sophie Mayanne
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Getty Images Creative Insights Team
2月 24, 2020
Visual GPSは、情報過多の現代社会でのビジュアル表現の在り方を模索し、よりよいクリエイティブを目指す方のために開発されました。本レポートでは現代の消費者にとって大切なもの、興味を引き付けるコンテンツ、最終的な意思決定と行動を促す要因など、さまざまな切り口でビジュアルコミュニケーションを促進する秘訣を探ります。そして独自の調査研究により、意思決定に影響を与える要因が複数存在することがわかりました。人々の行動に強い影響を及ぼすことから、この要因のことを、ゲッティイメージズでは“フォース”と呼んでいます。このページでは、フォースのひとつ“リアリティ”について紹介します。
リアリティの定義 
リアリティやありのままに表現することが、メディアやアートにとどまらず、ビジネスの世界でも話題になっています。ただし、それをトレンドと呼ぶのは正しくありません。現在進行中の長期的な流れと呼ぶべきです。人と人の違いを認め、自分と異なる人が歩んでいる人生を思いやり、みんなでひとつという認識を全行為に個人レベルとプロレベルで反映させることが重要だとされています。

市場調査でわかる人々が大切にしていること 

リアリティには、2種類の路線があります。この路線は平行線で続くときもあれば、交わるときもあります。ひとつ目の路線は個人的なもので、個人にとってのリアリティを指します。もうひとつの路線は商業寄りのもので、広告におけるリアリティ、つまり、インクルーシブな表現です。どちらの路線でも基になっているのは、透明性、ありのままの姿勢、個人の信念に沿うもの、そして寛容な姿勢です。

透明性が低く不誠実で偽りばかりのブランドには、消費者が黙っていません。
ビジュアル表現を通じてブランドの信頼を確立するには、
リアリティとありのままの表現が大切です。
(ゲッティイメージズ Creative Insightsチーム)
リアリティのビジュアル表現
こちらのビジュアルは、人々にとってのリアリティや、アイデンティティの表現について表現しています。ゲッティイメージズのビジュアル専門家が特にリアリティのコンセプトを消費者に伝えることができると解釈したものです。

ブランドに求められる透明性 
今の消費者は、情報に対して懐疑的です。それが特に顕著なのは、ブランドが意見や立場を表明したり、何かを支持したり、サステナビリティを約束したりするときです。表舞台に登場していない人たちを取り上げ、業務や取り組みをあらゆる角度から見てもらうと、求められる透明性に応えることになります。

要するに、人々がブランドに期待するのは、使用する素材、製造工程、マーケティング施策、職員の取り組みなどについて、真実の情報を提供することです。

透明性を表現するときに、ガラス窓から中を眺める構図のビジュアルを使った企業の事例が多くあります。ただし、すべてのビジネスがオフィスビル内に存在するわけではありません。ゲッティイメージズでは、地域特有の業種、小規模ビジネス、素晴らしいチームなどに着目して、そうした仕事をありのままにビジュアルで表現しています。

以下は、リアリティをビジュアルで表現した例です。
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