一体感がもたらすウェルネス

トレンド / ウェルネス
Thomas Barwick
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Federico Roales
6月 9, 2022
世界的に感染症が拡大する以前、ウェルネス業界にもっとも関連付けられていたのは、ヨガ教室、腕を広げて眺めるのどかな風景、砂浜での日光浴など、憧れを抱かせるようなシナリオを可視化したものでした。ところが、新型コロナウィルスによる世界的な危機がきっかけとなり、ウェルネスは憧れを抱かせるものから社会面/感情面の事柄へと変化しました。そこでは、身近なウェルネスがカギを握っています。ゲッティイメージズでの検索にも、この変化がますます表れるようになっており、過去2年間で、“ウェルネス”、“ウェルビーイング”、“セルフケア”などの用語による検索が増え続けています。ゲッティイメージズの調査であるVisualGPSでは、身体的にも感情的にも自分自身をいたわることを等しく大切にするようになった消費者が94%にのぼります。では、この変化をもっとも適切に反映して現在の消費者とさらに有意義に接するウェルネス関連のビジュアルは、どのようなものなのでしょうか? 
一体感がもたらすウェルネス
現在、ウェルネスと密接に結びついているのが一体感です。消費者にとってウェルネスの意味は異なりますが、ゲッティイメージズのVisualGPSでは、ウェルネスのもっとも大切な価値として一体感が示されています。また、世界の消費者の65%がウェルネスとは家族や友人と集まることだと話しています。しかし、ゲッティイメージズの過去12か月間の利用者は、独りでいる人たちを描いたウェルネス関連のビジュアルを引き続き好んでいます。さらに、友人とやり取りしたり、家族と過ごしたりする人を表すウェルネス関連のビジュアルは10点中1点にすぎません。友人や家族との社会面/感情面の関係に着目したウェルネス関連のビジュアルで一体感を示すことは、このギャップを埋めてウェルネスにかかわるストーリーをさらに包括的に表現することにつながります。
スポーツの包括性がもつ力
ウェルネスでとくに一般的なビジュアル描写は、身体的なエクササイズです。過去12か月間で、ゲッティイメージズで好まれたウェルネス関連のビジュアルの38%は、スポーツを表すものでした。ところが、主流は個人のウェルネスであり、チームスポーツを扱っているのは1%しかありません。したがって、コミュニティをもとにした一体感の活動というよりも、独りのものとしてウェルネスが表されています。さらに、個人のウェルネスを表すビジュアルでは、若い人たちの画像が好まれています。年齢が高めの成人を描いている身体的ウェルネスのビジュアルは15%未満です。現在の消費者をもっとも引き込むのは、年齢の異なる人たちが、スポーツに取り組む様子を表すビジュアルだとゲッティイメージズのVisual GPSでは示されています。単に独りでアルプスを駆けるマラソン走者よりも、一緒にスポーツを楽しむ大人の団体を示すことで、ウェルネスをよりよく表現することができます。
身近なウェルネス
以前は、憧れを抱かせるようにウェルネスをビジュアルで表現したものが効果的でしたが、現在は、世界の消費者の71%が、自分たちと似ているライフスタイルをビジュアルコミュニケーションで表現するブランドから商品を購入することを好んでいます。より包括的にウェルネスをビジュアルで表現することで、消費者とブランドをつなげる大きなチャンスが作り出せると言えるでしょう。交友関係の一体感で社会面や感情面の恩恵を得ている人たちをリアルに表すビジュアルが、ウェルネスのカギを握っているのです。 
職場におけるメンタルヘルス