美容分野におけるインクルージョン

トレンド / リアリティ
Muslim Girl
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Andrea Kwamya
4月 4, 2019
2年前にリアーナ(Rihanna)がFenty Beautyを立ち上げ、インクルージョンを反映する“美”のムーブメントを巻き起こしました。経歴、体型、肌色、年齢など、あらゆるアイデンティティの人たちを対象にしていこうとするムーブメントとして、勢いを増しています。2019年になった現在、美、願望、幸福、完璧といった概念の理想のイメージが変わり続けるなか、その変化を如実に表しているのが人々の装いやメイクです。ピンク色のバレエシューズの誕生から200年遅れて茶色のバレエシューズ(英語)が有色肌のバレエダンサーに合うように制作されたり、ジェンダーに中性的な美容製品(英語)や衣服が近年注目されるなど、舞台、ファッションショー、映画、雑誌、マーケティングといった分野で、多角的な人間の一面がこれまでとは違う形で表れるようになっています。

ミレニアル世代を対象にするスキンケアの美容ブランドGlossier(英語)は、先日、最新の製品ラインをGlossier Play(英語)という名前で発表しました。製品発表に関連する広告キャンペーンでは、これまでのジェンダーに限定されない人たちが、きらめくメイクのモデルとして起用されています。美容ブランドは、より自由なジェンダーの在り方を広告で顕著に表現するようになっています。美容ユーチューバーのジェームズ・チャールズ(James Charles)は、近年、コスメブランドCovergirlで男性初のアンバサダーになり、自身のアイシャドウ・パレットをMorphe Cosmetics(変身コスメ)と発表しました。

男性を対象に考えられた化粧品も人気が高まっており、現在、眉や頬ひげのシャドウやパウダーがSephoraやUltaといった化粧品店で販売されています。ジェンダーに中性的な製品の登場は、社会の“美”に対する見方が表れていると言えるでしょう。メイクは、わたしたちの生活の一部です。自分のメイクでどんなことをするのか選ぶということは、自分自身をどんなふうに世界へ見せるのかを選ぶことと同じなのです。
「スキン・ポジティビティ」ムーブメントの大切さ