日本におけるウェルネスのビジュアル表現

トレンド / ウェルネス
Ippei Naoi
1198618591
Yuri Endo
4月 15, 2021
コロナ禍で大きく注目されたウェルネスは、日本の消費者が生活の中で最も大事にしていることです。ウェルネスをビジュアルで表現する際には身体の健康だけではなく、心の健康も含め多面的に描くことが重要です。

最近のVisual GPS調査によると、日本の消費者は全世代において、家族の健康と幸せを最優先しています。他の地域と同様にウェルネスは以前から重要視されていましたが、パンデミックによって、より尊重されるようになりました。
日本の消費者の79%は、メンタルヘルスについて話すことは非常に重要だと考えている
日本の消費者は心の健康と身体の健康をほぼ同等に重要視しています。そして日本の消費者の79%は、心の健康について話すことは非常に重要だと考えています。これは世界の傾向と一致しており、日本ではパンデミックによってわずかに増加しました。

日本では5人に1人が、生涯のうちに何らかの精神疾患にかかると言われています。昨年は自殺率が急増し、特に日本人女性や若者が自ら命を絶つケースが増え、世界各地の新型コロナウイルスを原因とする精神的負担の結果が垣間見られました。心の健康を表現したビジュアルの需要が高まっており、消費者はメンタルヘルスの重要性を促進するような表現を求めています。

ゲッティイメージズの過去12カ月間で、日本のお客様による“瞑想”や“CDB”、“マインドフルネス”といったホリスティックヘルス関連のキーワードの検索量が大幅に増加しています。これらの検索トレンドワードは、新しい社会と、この時期に人々がどのように健康を保ち、回復し、そして心の健康を保とうとしているのかを反映しています。
Visual GPSのデータでは、人々は年齢が高くなるほどウェルネスを意識していることも分かりました。一方でウェルネスのビジュアル表現では、若い世代に焦点が当てられることが多いと分かります。日本でも、世界でも、50歳以上の人はビジュアルにおいて、起用される頻度が減る、もしくは弱々しく消極的に表現されることが多いのです。日本では高齢化が著しく進んでいるため、ポジティブな高齢者のライフスタイルを描いたビジュアルを多く取り上げることで、より多くの消費者を取り込むことができるでしょう。

それでは、ビジュアルコミュニケーションにおいてウェルネスはどのように表現されるべきでしょうか?
人と人とのつながりでウェルネスを表現しましょう
心身の健康を促すために、心の充足を表現したビジュアルを選択しましょう。メンタルヘルスのネガティブな面だけを捉えた、ステレオタイプや使い古された表現から脱却すべきです。
50歳以上の人たちを中心に据え、彼らのダイナミックで心身ともに健康的な生活を表現しましょう。団塊世代を描く際は医療機関を利用する場面ではなく、コミュニティや一体感を重視しましょう。
進化する50歳以上のウェルネス